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激動の平成 山一破綻その2

 先日から平成マーケットで起きた歴史的な事実に関して書いてみた。その中でも山一の自主廃業は証券業界で働く自分にも大きな影響を与えた。いろいろな意味ではっきりと流れが変わったと思う。抽象的すぎるが、人生観、また大きな会社でそれなりに頑張り、コースに乗っていたとしてもある日突然会社がなくなる。といったことが起こっても不思議でなくなった。

 

1997年11月22日にそのニュースは流れた。地方にいた私はちょうど3連休で東京に戻っていたのでよく覚えている。22日は土曜日で23日は勤労感謝の日、24日はその振り替え休日だった。ニュースにも驚いたが、25日に起こったことにもさらに衝撃を受けた。

 

取付騒ぎである。証券会社には基本的にあまりキャッシュを置いていない。扱っている商品性がすぐに現金化できるものではないからだ。しかしながらキャッシュとして口座にあったお客様のお金はすべて引き出されたといってもいい。何度も銀行からキャッシュを持ってきていたことを覚えている。この人々の行動はセリングクライマックスそのものだ。 また人間の嫌な一面も見た。山一の前で名刺を配っている他社証券マンを何人も見かけたことだ。実は私も山一の株を少なかったが保有していた。

株券を見たことはあるだろうか。今でも山一の株券を保有していて紙切れになるとはこのことだと言い聞かせている。裏に何人もの手を通り過ぎてきた証が記載されている。怨念が入り込んでいるかもしれない。